自分の身体を知る 女性専門 木戸鍼灸院 

 間もなく閉経が訪れる身としては、妊娠する身体の持ち主であったのは20年程前ですが、妊娠する身体を持つ人の性と生殖に関する健康と権利(リプロダクティブ・ヘルスアンドライツ)が政策につながることを願うひとりです。

婦人科疾患認定鍼灸師として、中絶して体調を崩した女性、30代後半から40代前半の不妊治療での妊娠から負担がかかっている女性などに鍼灸でのケアを施す場合があります。ネットにより情報が入手しやすいようでも、女性自身が性について学ぶ教育を受けてきたのか疑問を感じる事があります。

幸いな事に高校の頃、産婦人科医の河野美代子先生が高校で講演をしてくださり、性教育を受ける事ができました。実際に避妊具を手にとってその方法を学んだり、中絶すると体に負担がかかる事の説明、出産のビデオをを鑑賞してテレビドラマとは異なるリアルな出産を目の当たりにし、講堂は悲鳴やショックで泣いてしまう学生もいました。さらに医師として中絶手術をする辛さを告白してくださいました。この性教育があったからこそ、自分の身体は自分で守る事、人権について思いを巡らせることになりました。

先日、書店にて「赤ちゃんはどこからくるの?」(のじまなみ著)があり、手に取り易い表紙でした。子供が自分で手に入れたくなる本が図書館や教室、家庭にあり、身構えなくてもいつの間にかスタート地点から歩き始めている性教育でありますように。そして、微力ではありますが、女性の身体を知り、守るためにも生理について、更年期について、閉経後の身体について鍼灸院にてお話していくつもりです。 木戸鍼灸院